
メールマーケティングメディアは、お名前.com メールマーケティングが運営するお役立ちコラムです。
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ビジネスでより成果をあげるためには、顧客単価を意識することが大切です。
しかし、継続的に自社のサービスや商品を利用してもらったり、売上アップにつながる大きな契約を結ぶことは簡単ではありません。
そこで効果的なのが「アップセル」や「クロスセル」といった販売手法です。
より高値、もしくは関連のサービスや商品を利用してもらい顧客単価をあげます。
この2つの販売手法を上手に利用できれば、顧客単価の増大が実現するかもしれません。
この記事では、アップセルとクロスセルの意味を確認するとともに、アップセルを使った事例や営業のコツなどについても解説します。
まずは、アップセルの意味とアップセルを利用した事例をご紹介します。
アップセルとは、お客様により高い上位商品を購入してもらったり、同じものを複数個買ってもらったりしてもらえるように商品設計することです。
顧客1人当たりの購入単価を上げることをねらいます。
新規顧客の獲得などには繋がりませんが、既存顧客へのアプローチとしては有効です。
アップセルを成功させることができれば、売上増や定期購入、高い顧客満足につながっていきます。
ビジネスにおいて欠かせない販売手法ですが、やり方を誤ると顧客に不快感を与えてしまう危険な手法でもあります。
アップセルを使った事例は、身近な場面でも見ることができます。
(1)上位商品の購入
上位商品の購入を促すことで、売上の増大を目指します。
たとえば、家電量販店で掃除機を購入する際、「●●社の製品でしたら、こちらの商品の方が吸引力が優れていますよ」などと、値段や性能がより高いものを薦められた経験はありませんか?
これは、上位商品の購入を薦めるアップセルの事例の1つです。
自然な流れでより高額な商品を紹介することができ、元の価格が安いものほど簡単にアップグレードへ持ち込むことができます。
(2)セット購入
セット購入への誘導も、アップセルに含まれます。
たとえば、TV通販などで「2つセットでのお買い求めで、お試し商品を無料でプレゼント」などと、同じ製品を複数個購入させる販売方法です。お得感のあるサービスを提供します。
このように、セット購入を促すことで顧客単価を上げることが可能になるのです。
セット購入の原理は、Webマーケティングの手法として、オンラインショッピングなどでも使われています。
たとえば、ECサイトの初回利用後に、「次回以降、複数個購入で1個あたりの値段がOO円offクーポン」といったものです。
メールにお得な情報を貼り付け、購入者の購入心理をフォローします。
マーケティング用語辞典では、アップセルと似た言葉として「クロスセル」や「ダウンセル」が登場することがあります。
どれもビジネスに必要な販売手法ですが、混同して使われてしまうことも少なくありません。
これらの販売手法を混同して使用しないように、クロスセルとダウンセルの意味をしっかり理解しましょう。
クロスセルとは、購入が決まった商品以外のものを合わせて買わせようとする販売手法です。
たとえば、飲食店で料理を注文する際に「ご一緒にお飲物はいかがですか?」と関連商品を薦めることがあります。
これがクロスセルです。
関連商品を購入させることで、顧客単価をあげる目的があります。
ダウンセルとは、あえて機能や価格の落ちる商品を薦める販売手法です。
たとえば、予算の都合で顧客が製品の購入を諦めようとした場合に、性能は落ちるけれど価格の安い製品を薦めることがあります。
このように、とにかく何か買ってもらうための販売手法がダウンセルです。
つまり、クロスセルは合わせ買いを促す積極的な手法。
ダウンセルは損失を出さないための非常手段的な手法です。
ここでは、アップセル営業をする前に知っておきたい重要なポイントを解説します。
アップセル営業では、割安感を演出することで、長期的・定期的な契約に結びつけることができます。
たとえば、高速ネット通信の基本料金において、1年契約の場合よりも2年契約の方が月々の支払い額が安くなること。
そうした値段設定して契約を薦めることで、2年契約の方を選択する人が増えることがあります。
これは、長期的な契約でお得になるという演出が効いている事例です。
初回購入価格・お試し購入価格のように定期購読や定期購買のはじめの値段だけ格安にして、長期契約を結ぶのもアップセルといえます。
ちなみに、商品やサービスの長期的な利用による信頼や安心感を「顧客ロイヤルティ」と呼びます。
割安感を入り口に長期契約をしてくれた顧客は、長期な付き合いによって顧客ロイヤリティを高めてくれ、数十年単位の付き合いに発展することもあるのです。
アップセルを成功させるためには、グレードを上げることや長期間の契約を結ぶことで得られるメリットを提示することも重要です。
そのためには、「こんな機能があるから便利ですよ」「定期コース申込で月々〇〇円安くなりますよ」など、商品やサービスの特徴について細かく理解しておく必要があります。
ただ単に「高い商品を売りつけてやろう」という姿勢でお客様に接していても、悪どい魂胆は見透かされてしまうでしょう。
まず考えなければならないことは、顧客にとっての利益なのです。
アップセルの話を持ちかけるタイミングを見極めることも、成功のためのポイントです。
お客様は最初に紹介した商品やサービスを検討します。
そのタイミングでグレードがアップしたものを紹介しても、お客様は最初に紹介されたものの特徴などを捉えきれてない場合があり、混乱を招くことがあるのです。
コミュニケーションをとったり、相手の表情を見たりしながら、お客様に合わせてアップセルを行います。
アップセル営業は、わずかな工夫で顧客単価を上げることができる効率的な営業手法ですが、やり方を誤ると顧客の信頼を大きく失ってしまいます。
ここでは、アップセル営業の注意点を紹介します。
アップセルは、商品やサービスを提供する企業側の目線しか持っていないと、押し売りと判断されてしまう可能性があります。
押し売りを防ぐためには、顧客がどのようなものを求めているのかを読み取ること。
そして、グレードを上げたものが要求に応えているのかを考える必要があります。
オンラインショッピングなどでも、定期顧客の顧客情報から入念に分析し、それぞれのショップユーザーに合った商品を紹介することが大切です。
アップセルやクロスセルでは、同じものや関連したものを薦めます。
購入を検討している製品とあまり関連性のないものを薦めてしまうと、強引なセールスという印象を与えるかもしれません。
他に薦めたいものがあっても、顧客の購入希望商品のイメージから脱線しないように心がけることが大切です。
アップセルは、上位商品を紹介することで、1人当たり購入金額の上昇を目指す販売手法です。
商品購入間近の消費者に仕掛ければ、大きな効果を発揮します。購入の最終確認である「確認画面」でのアップセルも有効な手段です。
ただし、上位商品を薦める理由や購入によるメリットを顧客に説明できなければ、信用を失って逆効果となってしまうため、注意が必要になります。
アップセルに加えて、クロスセルやダウンセルなどの販売手法もあるため、場面に応じて使い分けられるスキルを高めておくといいでしょう。
顧客数の伸び悩みや減少などの問題に悩んでいる方は、販売戦略を検討し、効果的にアップセルなどの販売手法を活用することが肝心です。
今回は「アップセル」と「クロスセル」についてお話しました。
・アップセルとは、お客様により高い上位商品を購入してもらう販売手法
・他にもダウンセル、クロスセルといった販売手法がある
・アップセル営業は割安感の演出やメリットの説明が大切
・押し売りはお客様に不快感を与えてしまうので注意
これらの販売手法を上手に利用して、顧客単価の増大を実現させましょう!