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リードナーチャリングとは?今注目の「見込み顧客育成」を徹底解説

昨今のIT技術の進歩を受け、マーケティング活動の分野でも膨大な情報を駆使してビジネスを成功させようとする動きが盛んに見られるようになっています。

そのような背景の中で一際注目を集めているのが、「リードナーチャリング」というマーケティング手法です。
この記事では、リードナーチャリングとはどのような施策なのかを紹介すると共に、実際にこの手法を使うときのステップなどついても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

いまさら聞けないリードナーチャリングとは

リードナーチャリング(Lead Nurturing)とは、見込み客に自社の商品やサービスに関する色々な情報提供を実施することによって、購買意欲を刺激し、ビジネスの成功へと導くマーケティング手法です。

有益な情報の提供や中長期にわたるコミュニケーションを通して見込み顧客を育てたのち、実際のセールスへと移行していくのです。

今注目されるリードナーチャリング

BtoBマーケティングにおける効果的な施策として人気を集めているリードナーチャリングですが、注目されるきっかけは何だったのでしょうか。

考えられる背景・理由としては以下のものが挙がります。
・インターネットの普及
・購買プロセスの長期化
・見込み顧客の性質変化

インターネットの普及は、情報の発信と探索の敷居を下げ、Webマーケティングの発展をもたらしました。メールマガジンやSNSを使えば、企業は簡単に最新情報を発信することができますし、顧客もWebサイトなどのコンテンツから自ら情報を集めることができるようになったのです。

購買プロセスが長期化したこともリードナーチャリング普及の大きな要因でしょう。特に、一度の商談で大きなお金が動くBtoBビジネスの現場では、顧客側が慎重に検討することが多く、じっくり見込客と付き合うリードナーチャリングとの相性が良いようです。

たくさんの情報に触れやすくなった見込み顧客は、「集めやすく、離れやすい存在」に変化しています。購買の可能性がさほど高くない見込み顧客が集まる中、時間をかけて対応するリードナーチャリングが成約率の向上をもたらすのです。

リードナーチャリングの重要性とメリット

リードナーチャリングは、現代の顧客にマッチした施策であることがわかりました。
続いて、リードナーチャリングの重要性とメリットについて見ていきましょう。

重要性

欧米のコンサルティング会社が行なった調査では、顧客と長期的な関係を築くことができなかった場合、「顧客の80%が2年以内に競合他社の商品やサービスを選ぶ」ということが判明しました。このデータは、顧客と時間をかけて良質なコミュケーションを取っていくリードナーチャリングがどれだけ有効なのかを示しています。

リードナーチャリングを使えば、一度離れてしまった顧客(休眠顧客)を再びビジネスの対象にすることも可能です。新規リード獲得よりもコスト・労力がかからないという利点があります。

メリット

リードナーチャリングのメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

・顧客を長期フォローできる
・資産を活用できる
・再アプローチが可能

それぞれについて早速見ていきましょう。

顧客を長期フォローできる

長期的なフォローが大切だとわかっていても、営業担当が全ての顧客に丁寧に対応しきることは容易ではありません。
リードナーチャリングでは、顧客情報の管理や見込み顧客のランク分けをソフトに任せながら、プロセス自体をシステム化できます。その結果、営業活動による負担を抑えつつ長期フォローができます。

資産を活用できる

一度離れてしまった休眠顧客は、販売者側にとっての資産です。
休眠顧客の情報を残しておけば、グレードをあげた商品や新商品を改めて紹介することができます。

新しい顧客を獲得するためには、セミナーや展示会を開催する必要があり、費用などの広告費がかかるため、資産の活用は非常に重要です。

再アプローチが容易

リードナーチャリングでは、ツールをうまく活用することで、それぞれの見込み顧客の興味や関心を可視化することができるので、各人に合った再アプローチが可能になります。

見込み顧客からしても、無駄な勧誘やセールスがなく、必要としている情報を手に入れることができるので、快適に購入の検討ができるでしょう。

リードナーチャリング5つのプロセス(手法)

リードナーチャリングは、プロセスを意識して進めることで驚くべき効果を発揮してくれます。ここでは、リードナーチャリングの5つのプロセスを紹介するので、ぜひ参考にして見てください。

リードの収集まとめ

まず、リードの情報を収集してまとめることから始めていきましょう。

顧客は、まだ取引のない新規顧客と、取引中もしくは過去に取引があった既存顧客の2つに大別することができます。
新規顧客の情報を集める際は、相手が自社の製品をどのように利用し、どんな課題を解決したいのかということを把握できるよう、丁寧にコミュニケーションをとっていきましょう。

Webサイトの訪問状況や資料請求などの反応も役に立つ情報なので、まとめておくと良いでしょう。

購入経路の確認・認識

次は、製品の購入経路を確認しておきましょう。
既存顧客の購買行動から購入経路を把握しておくことで、どこに手を入れるべきなのかということがわかるのです。

例えば、セミナーよりもメール配信の方が長期的な関係が作れ、成約が期待できると判明した場合、セミナーの内容を見直したり、セミナーを廃止してメールマーケティングに注力するなどの工夫ができるようになります。

見込み客をクラス・ランク分け

見込み顧客の情報が充実したら、成約への期待度や購買行動を基準にクラス・ランク分けをしていきましょう。
成約への期待度を測るためには、アンケート等で直接聞いたり、資料請求やメルマガ登録などの反応をみたりすることで把握できます。

リードナーチャリングの核となるプロセスなので、ホットな顧客とそうでない顧客をしっかりと見定めましょう。

クラス・ランクに見合ったアプローチ

クラス・ランクで分けた見込み顧客に対して、それぞれに合ったアプローチをかけていきましょう。

どのようにアプローチするのかということは、シナリオ作成を通して決めていきます。
シナリオ作成では、「この資料をダウンロードしてくれたら、セミナーに誘導する」というように、具体的に決めておくとよいでしょう。
また、関心度の低い顧客へのアプローチはどの程度で折り合いをつけるのかということについてもあらかじめ考えておく必要もあります。

クロージングへ向かう

アプローチを行い、成約までこぎつけても、そこで終わりではありません。

一連の流れで見つかった課題について議論し、次回はどうするのかということをしっかり議論しましょう。

また、顧客へのフォローも忘れてはなりません。
成約してくれた顧客にはもちろん、今回は良好な反応が得られなかった顧客に対しても、引き続き有益な情報を提供していくことが大切です。

将来の見込み顧客を育てよう!

顧客を育成するという視点で顧客と長くじっくり付き合っていくリードナーチャリングは、今回紹介したプロセスを実行できれば、大きな成果が期待できるマーケティング手法となります。

情報収集の段階では多くのリード情報に触れますが、顧客のプライバシーへの配慮に注意が必要です。特に、サイトの訪問状況などの情報の管理は慎重に行うべきです。

顧客候補をたくさん獲得できてもなかなか成約に結びつかない、顧客からの反応が得られないという担当者の方は、ぜひリードナーチャリングを採用してみてください。

リードナーチャリング のまとめ

今回は リードナーチャリング についてお話しました。

・リードナーチャリングは見込み客にさまざなな情報提供をすることによって
 購買意欲を掻き立て、成約へと導くマーケティング施策
・リードナーチャリングはインターネットの普及や顧客性質の変化を背景に
 注目を集めている
・顧客の長期フォローができる、再アプローチが可能などのメリットがある
・情報収集、購入経路の分析、顧客のランク分け、アプローチ、クローズという
 5つのプロセスがある

メールマーケティングの手法によく使われる「ステップメール配信」もリードナーチャリングの一種類で、リピーターや見込み客へのメールを自動配信することにより、定期的にコミュニケーションを行い、顧客との良い関係構築して売上に繋ぎます。

お名前.com メールマーケティングではステップメール配信機能を標準搭載しており、
リードナーチャリングを行う際にぜひ活用してみてください。