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効果に差はある?【HTMLメール VS テキストメール】を徹底比較

メールマーケティング業界ではHTMLメールが急激に普及しはじめています。

そんな中、これまで配信してきたテキストメールとHTMLメールはどう違うのか、どちらが効果的なのか、詳しく理解していないといった方は多いでしょう。

今回は、HTMLメールとテキストメールのメリットとデメリットを徹底的に比較して、それぞれにあった目的別の使い道についても解説していきます。

これからメルマガの配信をお考えの方はぜひ参考にしてください。

本題に入る前に!なぜ今HTMLメールがもてはやされているの?

かつて「HTMLメールはウイルスに感染して情報漏えいにつながる恐れがあるので、使わない方が良い」といわれた時代がありました。

しかし、それはもう昔のこと。

最近は、海外だけでなく、国内企業でもHTMLメールが急激に普及しています。

あなたのメールボックスにもHTMLメールがたくさん受信しているのではないでしょうか。
本題に入る前に、昔は危険視されていたHTMLメールがどうして今になって普及しはじめているのか、その背景について解説します。

HTMLメールって危険なのでは?

HTMLタグを使う、HTML形式の「HTMLメール」でしたが、
2001年以降に流行したメールウィルスの影響で、危険だとする認識が広まりはじめました。

現在でも、「HTMLメールは危険だ」という情報がネット上に溢れていますが、日付を見るとそのほとんどが2001年から2005年頃にかけてのものばかり。

あの時代、HTMLメールを送信するとメーラーが勝手に迷惑メールに分類してしまって、「メールを送ったのに相手に行ってない」というトラブルが多発し、HTMLメールは敬遠されがちでした。

しかし最近はメーラーのセキュリティ対策が進化したため、迷惑メールに分類されることはほとんどなくなり、HTMLメールの悪用もできなくなっています。

HTMLメールの普及にはスマートフォンが大きく関係

HTMLメールの普及に最も大きな影響をおよぼしているのがスマートフォンの台頭です。

SoftbankがiPhoneを発売しはじめたのは2008年頃。

以来、スマートフォンは急速に私たちの生活に入り込み、今では日常生活になくてはならないデバイスとして定着しました。これからもスマートフォンはより私たちの生活と密接に結びつき、活躍するシーンを広げていくことはほぼ確実といえます。

ガラケーからスマートフォンへ切り替わり、HTMLメールに対応したメーラーが増えたことが、HTMLメールの普及に大きく貢献しています。これまでは、パソコンでなければできなかったネット検索やネットショッピング、大容量の情報通信などがスマートフォンさえあれば手軽に行えるようになりました。

HTMLメールは視覚的に華やかで、商品の画像も鮮明です。そのためネットショッピングなどにも最適。

それがネット販売を中心とするさまざまな企業がHTMLメールを活用しだした要因です。

送信方法も簡単で、今ではテンプレートを使えば誰でもHTMLメールを作れるようになりました。

BtoB企業ではまだまだテキストメールが主流

一般社団法人日本ビジネスメール協会が行っている「ビジネスメール実態調査 2018」によると、「仕事で周囲とコミュニケーションをとる主な手段はメール」と回答した人は96.50%にものぼります。一方「LINE」は23.45%でした。

また、メール全般を利用している人のうち、仕事でメールの送受信に使用している形式は「テキスト形式」と回答した人は65.86%で 6 割を超えています。HTMLメールはわずか21.87%でした。

年別で見ると「テキスト形式」の使用が減少しています。メールの形式が「分からない」人は、2011 年に 2.32%でしたが2018 年は 12.27%となり、メールの形式を気にしない人が増えた、気にせずにメールを使用できる環境の整備が進んでいることが分かります。

出典元:一般社団法人日本ビジネスメール協会
http://www.sc-p.jp/news/pdf/180605PR.pdf

これらの結果から今後ビジネスメールでもHTMLメールの割合が増加していくのではないでしょうか。

【HTMLメール VS テキストメール】メリットデメリットを含め徹底比較

HTMLメールが普及した背景について簡単に触れたところで、そろそろ本題に入っていきましょう。

今回は「仕様や機能の差」「配信効果」に分けてHTMLメールとテキストメールを徹底に比較していきます。
「何となく違いを理解している」という人にも、はっきりと機能や効果の違いがわかっていただけるはずです。

仕様や機能の差を比較してみよう

HTMLメールのメリット HTMLメールのデメリット
ユーザー側 ・HTMLタグによって挿入される画像などにより、デザインがきれいで見ていて楽しい。
・ブログに近い感じなので文字が読みやすい。
・要点がまとまっているので本文テキストをすべて読まなくても理解できる。
・非対応のメールソフトでレイアウトが崩れる。
・データの容量が重いので開くまで時間がかかることがある。
配信側 ・メール開封の率、エリア、端末種別やリンククリック率が効果検証可能。
・画像が大きくて商品の詳細がユーザー側に伝わり購入に結び付きやすい。
・オリジナリティのあるメールが制作できる
・配信する場合、HTMLやCSS、サーバー設定、効果の検証といった知識が必要なため、専門的な知識がないと配信できない。
・すべてのデバイスで見られるとは限らないので、マルチパートメールの設定が必要。
・コスト(時間、費用)が必要。
・クリックスルー率は高くない。

 

テキストメールのメリット テキストメールのデメリット
ユーザー側 ・データ量が少ないのですぐに開けて読むことができる。 ・テキストだけなので、読むのが億劫になることがある。
・文字が詰まっている感じがして読みにくい。
・見ていておしゃれでない。
配信側 ・どのデバイスでも同じように見ることができる。
・確実に相手に届くので大事な要件はテキストメールにしている。
・テキストだけなので配信するのが簡単。
・開封率などの効果測定ができない。
・リンククリック率取得にパラーメーター設置、管理の手間がかかる。

 

配信効果の違いを見てみよう

到達率 メルマガ配信サービスを利用してHTMLメールを配信する場合は、効果測定機能がついている場合があるので、HTMLメールの到達率やクリック数などが確認できる。
開封率 テキストメールとHTMLメールで大きな違いはないが、メルマガ配信サービスを利用したHTMLメールは、開封率が確認できるのでどの程度読まれているのかすぐに効果がわかる。
開封率を解析することで、開封に適した件名のABテストを行ったり、アンケートを実施したりして、さまざまな改善対策が行える。
クリック率 一般的にはビジュアルの良いHTMLメールの方が高いといわれている。HTMLメールは、メール配信サービスの効果測定機能やGoogleアナリティクスなどでクリック率が計測できるので、クリック率の改善対策が行える。
購買率 業種やメルマガ配信の目的によって変化するが、全般的にビジュアル化されているHTMLメールの方が購買率は高い。HTMLメールは、画素数の高い鮮明な商品画像が掲載できるので、商品の状態がよくわかり購買につながりやすくなる。また、ユーザー側は、商品が画像で確認できるので、安心して買い物ができる。

目的によって変わる!HTMLメールとテキストメールの使い分けパターンご紹介

ここまではHTMLメールとテキストメールのメリットとデメリットについてお話ししてきました。

HTMLメールとテキストメールにはそれぞれの長所と短所があるので、目的に応じて配信形式を使い分けることが大切です。

では実際にどのように使い分けたら良いのか、いくつかの事例を挙げながら詳しく解説していきましょう。

営業担当者が打ち合わせ日などのお知らせをお客様に送る場合

この場合は「テキストメール」の方がおすすめです。

打ち合わせの日程はとても大切な情報なので、どのようなデバイスでも読める「テキストメール」の方が安心でしょう。最近はほとんどなくなりましたが、「HTMLメール」の場合、メーラーが勝手に迷惑メールに振り分けてしまう恐れがあります。

古いデバイスを使用している方は、「HTMLメール」のレイアウトが崩れてしまう、または、メールが読めないといった事態が発生するかもしれないので「テキストメール」の方が良いでしょう。

セミナーやイベントのご案内メールを送る場合

Webマーケティング講座といったセミナーやイベントをご案内する場合は、概要や内容を見やすくまとめて、きれいにレイアウトできるため、「HTMLメール」がおすすめです。

メルマガ配信サービスを利用して配信するHTMLメールは、開封数が確認できるので、参加人数に満たない場合はメールを開封してくれた関心のありそうな人に向けて再度集客をかけることができます。

定期的にメルマガを送る

メルマガはロゴ、フォント、レイアウトを駆使したページデザインが重要なので、ビジュアル的に表現力の高い「HTMLメール」の方がおすすめです。

特にアパレルやファッション系のメルマガは、大きな画素数の画像が掲載できる「HTMLメール」の方が効果的です。

また、メルマガ配信サービスを利用して配信する場合は、A/Bテストの機能が使えるので、ユーザー層の傾向や好みなどを比較検討することが可能です。

アンケート機能なども備わっているので、的確にユーザー層の好みや傾向をつかむことで、より効果の高いメルマガのコンテンツ作りが行えます。
メールマーケティングにおいて、コンテンツマーケティングは肝心です。関心のあるコンテンツを作りは、集客につながります。

キャンペーンメール

ネットショップや飲食店などのキャンペーンを目的としたメルマガの配信には「HTMLメール」がおすすめです。

画像をたくさん使った商品やメニューのご紹介ができますよ。キャンペーンメールは集客目的のため開封率が重要です。メルマガ配信サービスを利用すれば、開封率が確認できるので、配信してすぐに効果がわかります。

注意!HTMLメールを送るときは必ずマルチパートメールの設定をしよう

スマートフォンのユーザーが増加していますが、すべてのユーザーがスマートフォンを使用しているというわけではありません。

ガラケーなどの古いタイプのデバイスを使用している人もいるので、HTMLメールとテキストメールの両方が受診できる「マルチパートメール」の設定は必須です。

マルチパートメールとは?

「マルチパートメール」というのは、HTMLメールとテキストメールのどちらでも受信できるように設定したメールのことです。「マルチパートメール」の設定をすれば、受信者のデバイスがHTMLメールに対応していない場合、テキストメールに切り替えて表示します。

マルチパートメールの設定方法

マルチパートメールを自分で作るのはかなり難しく専門的な知識が必要です。しかし、メール配信システムを利用すればマルチパートメールの設定は簡単に行えます。

「お名前.comメールマーケティング」には、マルチパートメール配信が標準機能としてついています。操作方法はメール本文作成画面で、マルチパートメールを選択し、あとはメールを作成するだけです。これからHTMLメールを配信する方はぜひご利用ください。

用途によってHTMLメールとテキストメールを使い分けよう!

今回はHTMLメールとテキストメールの違いや特徴、メリットやデメリットについて解説してきました。

最近はスマートフォンのユーザーが増加したため、HTMLメールによるメルマガの配信が主流になりつつあるようです。

しかし、業種や用途によってはまだまだテキストメールの信用度が高い場合もあります。

今回ご紹介したHTMLメールとテキストメールのメリットやデメリット、特徴などをふまえ、サービス内容や目的にあわせて使い分けるようにしましょう。

HTMLメールとテキストメールのまとめ

今回はHTMLメールとテキストメールの違いと特徴についてご紹介しました。

・昔、HTMLメールはウイルスに感染する可能性が高いといわれていた
・スマートフォンの登場によって、HTMLメールは普及した
・HTMLメールとテキストメールのメリットはさまざま
・打ち合わせの日程はテキストメール、メルマガはHTMLメールと使い分けるのがベスト